カレーボールを知っていますか?

年末から年始にかけておでんを作りました。立派な大根が手頃な値段で買えることもあって、今シーズンはわりとよくおでんを作っています。
それでも今年は年始のお休みも短いので、煮物は筑前煮かおでんのどちらかにしようと思っていました。結局材料の使いまわしがいい煮物の方を支度していたのですが、あるものが偶然買えたので急遽少しだけおでんも追加することになりました。そのあるものというのが「カレーボール」。ところで”カレーボール”ってどの程度認知されたおでんの具なんでしょう?

おでんの具

おでんの具といえば、居酒屋でいい肴になる話題の一つかと思います。すじと牛すじ問題(?)や、ちくわぶ、つぶ貝、黒はんぺんなどの地域特有もの、トマトや牡蠣のような変わりだねなど話題に事欠きません。そして、いろいろ入ってもそれぞれ美味しいのがおでんの嬉しいところかなと思います。
一度ちくわぶを地元(北海道)に持ち帰ったことがありました。ちょうどお正月で、実家でも毎年おでんを煮ていたのでそこに加えてもらいました。どれどれと一口食べた父が「うーん、これ茹でてお汁粉に入れたら美味しいかもな」みたいなことを言っていたことを思い出します。まぁ小麦粉のかたまりですしね。

カレーボールとは

さて”カレーボール”です。このおでんの具を知ったのは結婚して自分でおでんを作るようになってからです。おでんに入れるとこんな感じになります。
カレーボールが入ったおでん
大根の上、五目揚げと餅巾着の間にあるのが”カレーボール”。見た目じゃ何がカレーなのか判りませんね。要はカレー味が効いたさつま揚げなのですが、このカレーボール、おでん屋さんや居酒屋のおでんでは食べたことありません。それどころかスーパーの練り物コーナーでも見かけたことは皆無です。(どこか食べさせてくれるお店があったら教えてください。)

カレーボールが食べられない

我が家の近くには少し前までかまぼこ屋さんがあって、そこでカレーボールはゴボウ巻きや生姜揚げと並んで普通に売られていました。ほぼ東京育ちの奥さんによると、子供の頃からあったと思う、とのこと。そのお店が閉店してしまった時には「カレーボールは食べられなくなるのか」と落胆していたのですが、ほどなく隣町のかまぼこ屋さんでも扱っていることを発見し、そちらから調達するようになりました。しかし、やがてそのお店も閉めてしまうといよいよカレーボールは食べられなくなりました。

カレーボールをを探して

それから、街でかまぼこ屋さんを見かけたり、普段入らないスーパーに入ったときにはカレーボールを探すのが習慣になりました。僕の住んでいる区は”おでん推し”をしていて、その理由の一つは海に面しているわけでも無いのに元気なかまぼこ屋さんが何件かあることじゃないかと推測しています。そこでちょっと調べてみると、少し歩いたところにかまぼこ屋さんがあることを知りました。覗いてみたところカレーボールがあるでは無いですか。時々買いに行っていたそのお店が年の瀬というのに開いていたので年明けのおでんはカレーボール入りになったのでした。

もし見かけたら試してみて

なかなか馴染みがないと思われるカレーボールですが、ご自分でおでんを作られる方には試してみることをお薦めします。なかなか見つけられないかも知れませんが、お近くに自分のお店で仕込んでいるかまぼこ屋さんがあったらチャンスです。
カレーボールに限らずそのお店独自の具があったりして、いつもとはひと味違うおでんになること間違いなしです。

※ Googleで検索すればいろいろ出てきそうですが、それはせずにこの文章は書きました。